こだわりの「京友禅和紙」
こんにちは。株式会社さくらほりきりの販促チーム末永です。
日々さくらほりきりのクラフトキットをご紹介する販促物を作ったりしています。
うちのクラフトキットの特徴って何か、まず一番に言えるのは「完全オリジナル」ということ…つまり唯一無二なんです。
唯一無二(ゆいいつむに)とは、他に代わりが無くただ一つしかない、あるいは他に並ぶものがないほど程度が飛びぬけているといった意味
なんだかすごく手前味噌な表現になってしまいました。
でも、本当にうちのクラフトキットには隠されたこだわりや、凄すぎる価値が隠されていて…隠されすぎて誰にも気付かれないことが多々あり。
そういったこだわりの話を包み隠さずお伝えできたらと思います。
伝統技法が生み出す京友禅和紙
さくらほりきりのアイコン的商品である、和紙工芸品。
箱職人であった創業者が、「誰でも職人が作ったように作れる」箱のキットを作ったのが始まりです。
さてこの和紙工芸品、ボール紙などを組み立て、友禅和紙を貼って作るものですが、この友禅和紙にこだわりが。
さくらほりきりの友禅和紙はすべて、京都の工房で伝統の技法によって染められる最高品質の「京友禅和紙」を使用します。
そして京友禅和紙が一枚できるまでには、大変な手間ひまがかかっているんです。それを今回はご紹介したいと思います。
着物の友禅染めなどに代表されるように、色彩豊かな配色で伝統的な和柄を華麗に染め上げた京都の和紙を、友禅和紙と呼びます。代表的なものに、曲線を用いて風景や草木、花鳥、器物などの模様を絵のように表すものがあり、多彩な色を使っていながら、緻密で上品な配色が特徴です。「友禅」の名前の由来は、江戸時代に京都で扇絵師として活躍した宮崎友禅斎にあるとされています。
それぞれに表情が異なる絵柄
京友禅和紙の最大の魅力でもある柄は工房が「図案家」とともに考案します。
工房ごとに図案は作られ、柄数は1万点以上もあるそうです。そして1枚1枚手作業で染められていく京友禅和紙。天候や和紙の種類、色の原料、ヘラの角度、染める人の力加減やテクニックで色や風合い、柄の質感が変わります。同じ柄を同じように染めても、仕上がった和紙はそれぞれ表情が異なります。
染料の色は800種類以上
1つの図案に対し配色は何パターンも考えぬかれます。配色が決まると和紙を染めるための染料が、職人によって作られます。
朱色1つとってもいくつもの色合いにわかれ、色の掛け合わせは工房オリジナル。工房によっては800以上もの色数が脈々と引き継がれます。色料は長期間の保存ができないため、作り直しの際は色ブレがないよう調合するのが職人の腕の見せどころです。
熟練の職人の手による染め工程
和紙はすべて職人の手によって染められていきます。
染めやすいよう傾斜した台には、1枚ずつ敷かれた和紙がずらり。和紙に図柄の型をのせたら大きなヘラで一気に染め上げます。
染め台に和紙を並べて、横に移動しながら作業をします。
スキージと呼ばれるヘラに染料を取り、上から下へいっき染めます。
染料の分量や力加減に、熟練の技が光ります。
1色ごとに色を重ねていく
型は使う色の数だけ作られます。例えば8色が図柄に使われていれば、8枚の型で和紙に色を重ねていきます。1枚当たり8回の染めが必要なので、100枚の友禅和紙を生む為には、800回の染作業が必要となるのです。
今の時代、何十色もの色数があってもデジタルで作って、プリンターで印刷をすれば何百枚と同じ柄のものが出来上がるかもしれません。
でもそれだとどこか味気ない。
京友禅和紙の1枚1枚を見てみると、少しだけ線の太さが異なったり、多少のズレがあったり。その一つひとつに表情を感じ、人の手による温もりを感じ取ることができます。
その絶妙な「和紙の表情」を感じ取るのも、日本ならではの良さ…と思っていましたが、最近では海外からお客さまにもその一つひとつの違いが人気だそうです。
日本人が伝統として手を掛けていることに価値を見出してもらえることが、なんだか誇らしく感じます。