見出し画像

「あの人のよろこぶ顔が見たくて」-作品作りに込めた思い

こんにちは。さくらほりきりお客様相談室のなかがわです。日々商品のご購入や商品づくりに伴うお困り事などをうかがい、お悩みの解決や完成までのサポートをしています。今回はそうしたご相談の際にお聞きした作品づくりにまつわるエピソードをいくつか紹介させていただきます。

~新たな日常を彩り、歴史を刻むものとして~

ご主人が請負建築の会社を経営されていたS様。家が完成した際にお祝いとしてきめこみパッチワークの商品を作ってプレゼントし、顧客から大変喜ばれていたとのこと。今は引退されたそうですが、頃合いを見て飾り替え用にと新しく作って贈っているそうです。

「作る楽しみと贈られた顧客の喜びとを得られて楽しい。90歳近くなり以前のようにはできなくなってきたこともあるが、できる限りは続けていきたい。」と仰っていました。

お祝いの花として定番の胡蝶蘭は、発売当初から大人気の商品です。

さくらほりきりの商品は作りやすさと完成度の高さが自慢のポイント。贈答用としてお使いになる方も大変多いです。
どうしても飾っている間には色褪せや汚れ等は生じますが、それは過ごした時間の痕跡であり、そうした経年変化も家族の歴史として皆様で長く愛でていただければ嬉しい限りです。


~感謝の気持ちをその方とその先へ~

80代のK様。長年お世話になった旅館の方に何かお返しがしたいと考え、その旅館を利用されるお客様へのプレゼント品として使ってもらえればと、今年の8月から知人に教えてもらい根付を作り始めたとのこと。

時に布の表裏を間違えたり、パーツを無くしたりと失敗しながらも100個以上を作成。「元々編み物や折り紙などをしていたので作ることは好き。もう少し頑張って作ります!」と嬉しそうに仰っていました。

起きた失敗も楽しみながら作られているのがとても印象的で、きっと1つ1つに込めた思いは、贈られた旅館の方々やお客様が手に取った時にとても暖かく感じられるのではないかと思います。

ボンドを使って包んだパーツを、1つ1つ順番に貼り重ねていきます。

このK様だけでなく根付を心付けとしてお使いになる方が実はとても多く、「渡した時にまず完成度の高さに驚かれ、そしてみんな喜ぶ顔が嬉しくて、何かお礼をしたいと思った時にすぐ渡せるよう常にカバンにストックしているのよ」という方もいらっしゃいます。

根付は型で抜かれたパーツをちりめん布で包み貼り重ねて作ります。細部までこだわったデザインの根付にはファンが多い大人気商品です。単純にストラップとして楽しむだけでなく、気持ちを伝えるツールとして、さくらほりきりの根付を介して温かな輪が広がってもらえるならば、この上ない喜びです。


~今自分にできることで届けたい~

10年以上ご愛顧いただいているO様。数年前に脳梗塞を患ってから細かい作業をすることが難しくなってしまい、以前作っていたきめこみパッチワークや押絵といった手先を細かく使う商品を作ることができなくなってしまったとのこと。

それでも「作ることはやめたくない!」という強い思いがあり、何か今の状態でもできるモノはないかと色々試した中で見つけたのが、道具不要で楽しめる「パウダーアート」。これならばできるということで、それから毎年干支の商品を作ってお子様に贈っているそうです。

カレンダー付タイプは1年間飾って楽しめるので人気の商品です。

パウダーアートは砂絵の要領で独自に開発をしたパウダーを、粘着シートがついた専用のボードに指でこすりつけて絵を完成させる作り方で、複雑な工程や専用の道具がいらない手軽さが子供から大人まで幅広くご好評をいただいている人気のシリーズです。

使用するパウダーは光を反射してキラキラと輝き、指でこすって作っただけとは思えない美しい仕上がりになる、他にはないこだわりの逸品!完成した時には「うわぁキレイ~」とみんな笑顔で喜んでくださいます。

きっとこのO様のお子様も毎年届く作品を同じような気持ちで受取られていて、それがO様の作る意欲の源になっているのではないかと思います。「できる限り続けます」と言ってくださったその言葉が、私たちの原動力です。


お客様相談室でお問合せを受けた際にお話しいただくこうしたエピソードは、その1つ1つが私たちの大きな励みになっています。さくらほりきりの商品がお客様の手元で開かれ、そこだけに留まらずその先へ喜びを広げる一役を担えているのであればこんな嬉しいことはありません。

お客様からの愛情と期待に応えていけるよう、これからもサービスの向上に努めていきたいと思います。