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さくらほりきりnote編集ラボ、新マガジン「つぼみのとびら」始動🌸
こんにちは。さくらほりきりnote編集ラボの三浦です。
普段は戦略チームとして、社内外のプロジェクト進行や商品開発、Webを活用した戦略立案など、手作りの楽しさや価値をより多くの人々に届けられるように日々取り組んでいます。
この度は、さくらほりきり公式noteをもっともっと盛り上げるため、新たに「note編集ラボ」を立ち上げ、新マガジン「つぼみのとびら」を始動いたします。
note編集ラボは、さくらほりきり公式noteの素敵な記事たちを色んな企画にして発信したり、社内の取り組み、さくらほりきりで働く人々など、インナー部分にも視点を置いた発信を計画しているので、お楽しみに!
そんな記念すべき第1回目の投稿は、note編集ラボの初ミッション「心に響く記事をもっと遠くへ」をご紹介。
“ 心に響く記事をもっと遠くへ "
さくらほりきりnote編集ラボでは、過去に別の場所で公開していた魅力的な記事をいくつか選び、noteでも皆さんにお届けしていきたいと思います。
今回ご紹介するのは2023年6月より、福岡県のデイサービスじりつ様に伺った時のリポート記事です。皆さんの溢れんばかりの笑顔が多幸感ある必読の記事です。個人的にも大好きな記事でオススメです!
リポート|福岡県 デイサービスじりつ
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ある時、SNSで見つけた投稿。
「新たなる生きがい」という言葉が添えられた素敵な笑顔の写真と、きめこみパッチワークにまつわるお話が感動的で、心に残りました。投稿をしたのは福岡県北九州市の「デイサービスじりつ」さん。今回、実際に訪問する機会を得て、施設長で作業療法士の福満まり子さんにお話を伺うことが出来ました。
作業療法士の家族が立ち上げたデイサービス
北九州市の小倉といえば、政令指定都市の中心部というイメージがありましたが、「デイサービスじりつ」は、少しのどかな風景が広がる場所にありました。
今年の5月に十周年を迎えたそうで、「じりつは、家族で立ち上げたんです。」と話す福満さん。
「両親と姉と私、全員が作業療法士という家族なんです。作業療法の根本である作業ができて『作業で元気になれるデイ』を作ろうということで、立ち上げました。」
そのお話の通り、多種多様な手芸や工作、絵手紙、畑での野菜の収穫など幅広い作業を行っていて、SNSに投稿されている写真には利用者さんの楽しそうな様子が溢れています。
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病気になってきめこみに出会えた
様々な作業の中でも、きめこみパッチワークは人気があるそう。
福満さんは「見ていただいた投稿の方のように、病気になってじりつに来たおかげで、きめこみに出会えたって言われる方もいます。じりつに来るようになって7~8年だと思いますが、ほとんどお休みすることなく、きめこみを楽しみに通われているんですよ。」と話します。
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「きめこみとの出会い✨」
大切な作業に取り組むことができる、それはその人の幸せにつながる事だと思います。じりつでは、かつての趣味やお仕事を生かすことはもちろんのこと、新たなる生きがいと出会う方もたくさんいらっしゃいます。
Aさん(左片麻痺)はじりつに通所をはじめて、きめこみに出会いました。
最初はほんの手のひらほどの小さな作品から。少しずつ少しずつ複雑な絵柄へ挑戦し、どんどん大作に挑戦できるようになりました。おさえは重りを使いながら、片手で、ほとんどお一人で取り組まれています。
じりつでは、完成作品を皆さんの前で発表する時間がありますが、ひときわ大歓声。いつもコツコツと作業されている姿を皆さん知っているからこそですね。作業がおりなすコミュニティは生きる糧となります。
「病気をしてきめこみに出会えた。今はこれをするのが一番好き。」
障害受容なんて、きっと一生できないのかもしれません。しかし、こんな言葉を頂けたら、ひとつの到着点かもしれません。
その言葉が本当に心に温かく染み入ります……
取材当日も、Aさんがワイドサイズの「清涼蓮とカワセミ」を作っていました。片手で器用にシール型紙を剥がし、丁寧に布を置いてきめこんでいきます。
「きめこみはじりつに来て知ったけど、週2回ほどお風呂や体操の他にはもう、ずーっとやってますよ。きめこみをするために来てるようなものだから(笑)」と話してくれました。
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きめこみパッチワークで交流も
デイサービスじりつには一日30名弱の方が通い、介護度などもそれぞれ。
できるだけやりたいことをやってもらえるように、スタッフの皆さんが細やかなサポートをされています。
きめこみパッチワークを作る時も、同じくサポートが必要なこともあります。全盲に近い方が挑戦された時は、シールに太い線を引いたりなどの工夫もされたそう。
なぜそこまでできるのか。
「もちろん全てを一人で出来ない方もいらっしゃいます。切る事が難しい、シールをはがすのに形が見えない等。できないところは、スタッフがお手伝いします。布を切ったり、太い線を引いたり…それがそのままスタッフとの交流になりますよね。その交流が大事だと思っているからです。
ひとり暮らしの方で、作品を作ってお家に飾ること、それを見ることが励みになっているという方もいます。だからじりつに通ってくると。」
また、きめこみパッチワークを作っている方のまわりには、その様子を見守る他の利用者さんの姿も見られるといいます。
「布がきめこまれていって少しずつ色づくのが見ていても、楽しいですよね。『あら~すごいね~』とか『今度は何作っとるん?』とか声を掛けたりすることも。そうやって交流する、コミュニケーションが生まれるのもいいですね。」
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作業を続ける大切さ
「ずっと続けていることがあるというのは、大事なんです」と、福満さんがある利用者さんのお話を教えてくださいました。
その方は長年ひとり暮らしで、身の回りのことは何でも出来ていたそう。でもお家で転倒をしたことをきっかけに、施設へ入所することに。
「施設では、生活に関わることはほとんどやってもらえる。そうすると少しずつできなくなってしまうこともあるんですね。そんな中、きめこみだけはずっと続けていて、十年近く能力が変わらずにできていたんです。」
だからこそ『作業』を中心に、利用者さんと関わりを持っていきたいと考えているそう。
「皆さんがやりたいこと、病気で諦めていることを、作業を通して再び取り戻せる場所にしたいと思っています。好きなことをやれると元気になれる。
何もすることがないっていう方も、じりつに通うようになって、他の方が楽しそうに作業をしている姿を見て、『私もやってみよう』って言ってくれるんです。」
そうしてデイサービスじりつは、利用者さんにとってかけがえのない場所に。
「入院しても早く帰りたいって言ってもらえるんです。きめこみの作りかけがあるから、早くじりつに行かなきゃって(笑)そうやって多くの方に通ってもらえる場所になりました」
利用者さんが楽しくデイサービスに通っている様子、きめこみを『生きがい』とまで言ってくださる方がいることを、実際に見て聞くことができて本当にうれしい取材となりました。
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いかがだったでしょうか?
人は歳を重ねるに連れて、今まで不自由なく出来ていた事が気づけば徐々に出来なくなってくる。きっと、不甲斐ないし、一種の諦めと同時に悲しくもなってくる、生きる気力も無くしてしまうかもしれない。
でも、もしも、そんな状態になった自分でも身体を使った創作活動ができて、何か一つのものを作りあげることができたとしたならば・・・。
その時の「作れたよろこび」は、その人の長い人生のなかでも数少ない心が震えるような至高の瞬間なのかもしれない。
人はいくつになっても好きなこと、夢中になれることがあれば毎日を楽しく過ごせる。それこそが生きがいであり喜びである。夢中になれるって無敵ですね。
今後もさくらほりきりは、クラフトキットを通してたくさんの喜びや感動、そして「夢中になれる」を世の中に届けていきます!
🌸 デイサービスじりつ様|Instagram 🌸
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